栄養
最新情報
- 高脂肪・高糖質の食品を繰り返し摂取すると、等カロリーの低脂肪・低糖質食品を摂取した場合と比べて、体重や代謝パラメータに変化がないにもかかわらず、嗜好性の高い食品への反応が高まるように脳の神経回路が変化することが示された。肥満を抑制するためには、食環境を変えて高脂肪・高糖質の食品の摂取を減らすことが極めて重要と考えられる
炭水化物 Carbohydtare

糖類とは
- 有機化合物の分類の一つで、炭素一個につき水一分子がついた形の分子式 (CH2O)nで表されるもの
- 単糖類で炭素の数が3、4、5、6個の炭水化物はそれぞれ、三炭糖、四炭糖、五炭糖、六炭糖とよばれ、天然の単糖類のほとんどはこの中のいずれかである
- 六炭糖にはグルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトースなどの異性体がある(すべてC6H12O6は共通)
- スクロース、マルトース、ラクトース、トレハロースなどは二糖類
- 多数の糖が連なった炭水化物はオリゴ糖、多糖とよばれる(デンプンやセルロースなど)
果糖(フルクトース)
果物に多く含まれる糖質だが、ショ糖(=スクロース、砂糖の主成分)は甘いもの(和菓子も洋菓子もジュースも)すべてに含まれる
ショ糖(スクロース、砂糖)=フルクトース+グルコース
代謝経路
- 低用量のフルクトースならばそのほとんどを小腸で代謝されるが、高用量のフルクトースは肝臓で代謝され、その際に大量のATP消費と尿酸産生をきたす
- スクロースは,刷子縁膜酵素のスクラーゼにより加水分解(膜消化)を受け,フルクトースとグルコースを生じる
1日摂取量のめやす
- 世界保健機構(WHO)はガイドライン「成人及び児童の糖類摂取量」で成人及び児童の1日当たり遊離糖類摂取量を、 エネルギー総摂取量の10%未満に減らすように勧めている。また5%まで減らして、1日25g(ティースプーン6杯 分)程度に抑えるなら、さらに健康効果は増大するであろうと述べている。
- ぶどう、リンゴ、サクランボは他のフルーツと比べて果糖の含有量が多い
- ショ糖の含有量は、練り羊羹、もなか、ドーナツ、ミルクチョコレートなどで多く、フルーツでもバナナとパインアップルで含有量が多くなっている。コーラ、乳酸菌飲料、ジュースなどにも果糖とショ糖が含まれ、日々の食生活で糖質の撮り過ぎが懸念される

file:///C:/Users/fujis/Downloads/22_09_83-87%E9%AB%98%E5%B0%BE%E6%98%8E%E6%97%A5%E9%A6%99%E5%85%88%E7%94%9F%E3%81%BB%E3%81%8B_%E8%87%AA%E7%A7%91%20(6).pdf
良いところ
- フルクトースは急激な血糖上昇をきたさない(がAGEが増加するのは事実)
悪いところ
- メタボリック症候群:
グルコースよりもメタボリック症候群、高血圧、脂質異常、肥満に関連しやすいとされる - 尿酸値上昇:
フルクトースの代謝過程で尿酸が産生され尿酸値が上がる→甘いものも痛風の原因になる - 細胞の老化(糖化)を促進:AGEの産生亢進
タンパク質との反応性はグルコースの10倍
→フルクトースは開環構造での存在が大きく、グルコースよりも迅速にメイラード反応の初反応が起こるのでグルコースの8~10倍のAGEsを生成すると推定されている
Fru-AGEの形成は糖化最終産物受容体(RAGE)と結合することにより酸化促進や炎症反応→細胞老化を起こす

砂糖とは植物から取り出されたショ糖(スクロース)を主成分とする甘味物質。
精製糖や含蜜糖など、砂糖にはいろいろな種類がありすべて同じショ糖が主成分。そしてショ糖は光合成能力を持つ、あらゆる植物中に存在している。さとうきびやサトウダイコン(甜菜、ビート)などが砂糖の原料として使われるのは、ショ糖が他の植物よりも多く含まれているため、効率よく砂糖を取り出せるから。


甘味料は糖質系と非糖質系に分類される。
現在日本で使用されている人口甘味料は、アスパルテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリン、ネオテーム、アドバンテームの6種類。
すべてがカロリーゼロではない(一部には吸収されるものもある→アスパルテームなど)
- ステビア、羅漢果など植物から採取される天然甘味料
- 糖アルコール
-
糖質に水素を添加(還元)し、化学的に安定させたものである。天然にも種々の糖アルコールが存在するが、一般的には工業的に酵素反応などによって生産されており、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、還元水飴などがある。
非褐変性(タンパク質やアミノ酸と加熱しても変色しない)などの性質を持つことから、加工食品に使われている。また、消化・吸収されにくいため、低カロリー甘味料としても使用される。後述するように、多量に摂取した場合には、緩下作用(お腹が緩くなる作用)があるものもある。 - 人工甘味料①アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)
-
アスパルテームはアメリカの製薬会社 G.D.サール社(当時)の研究者が偶然発見した砂糖の 200倍の甘さを持つ甘味料で、味の素KKがその製法を確立した。アスパルテームは消化性があるので4kcal/gの熱量を持っているが、甘さが砂糖の200倍なので使用量は砂糖の 1/200となり、そのため熱量は無視できると謳っている(→味の素株式会社、商品名:パルスイート糖類ゼロカロリー、糖類は入っていないがアスパルテーム)
- 人工甘味料②スクラロース(スクロースとは異なる!)
-
スクラロースは、砂糖を原料に一部が塩素に置き換えられた人工甘味料。甘味度は砂糖の約600倍にもなり、砂糖に近いまろやかな甘さが特徴。消化管で消化・吸収されず、そのままの形で便中に排泄されるためエネルギー(カロリー)はゼロ。すなわち、摂取しても血糖値は上がらない。
- 人工甘味料③サッカリン
-
砂糖の約500倍の甘味度があるサッカリン。人工甘味料のなかでも歴史が長く、日本では1901年から使用。サッカリンは1980年代に発がん性の疑いがもたれ、日本でも一時使用が禁止された過去がある。しかし、1990年代後半に行われた再評価では発がん性が否定され、使用禁止が撤回された。
- 人工甘味料④アセスルファムK
- 人工甘味料⑤ネオテーム
-
ネオテームは砂糖の約1万倍(7000~13,000倍)の甘味
糖質ゼロ>糖類ゼロ>>>>糖質オフ(=表記に基準なし)
人工甘味料はいずれの表示でも使用されている
- 糖類ゼロ
-
栄養成分表示における「糖類」とは単糖類または二糖類のことをいい、糖アルコールは含まない。
食品100g当たり(飲料については100ml当たり)に含まれるこれらの糖類が0.5g未満であれば、「糖類ゼロ」をうたうことができる。食品によっては、糖類を使わない代わりに甘味料として糖アルコール(→吸収されにくい)が使われていることがある。 - 糖質ゼロ
-
「糖質ゼロ」など、栄養成分の含有量が少ないことや多いことを示すための表示については、消費者庁の食品表示基準で定義が定められており、「糖質ゼロ」をうたうことができるのは100g当たり(清涼飲料水などの場合は100ml当たり)0.5g未満の糖質を含む食品
- 糖質オフ
-
「糖質オフ」の表示については明確な基準はなく、販売者が科学的根拠に基づいた表示を行うことが求められている。ただし、含まれている炭水化物の内訳として糖質と食物繊維の表示が必要
- カロリーゼロ、ノンカロリー
-
食品100gあたり5kcal未満(飲料の場合は100 ml あたり5kcal 未満)にエネルギーを抑えていれば表示できる
- カロリーオフ、カロリー控えめ
-
食品100gあたり40kcal以下(飲料の場合は100ml あたり20kcal 以下)であれば表示できる
- ホルモンに作用する
- 味覚を鈍化させる
- 依存性がある
- 腸内細菌への影響
- うつ病のリスク上昇
- 腎機能低下
- 脳卒中・心筋梗塞のリスク上昇など
- ゼロカロリーのダイエット飲料を飲んでいる人は肥満や糖尿病になりやすい
ラクトース(乳糖)分解酵素が失活した場合、ラクトースが分解できずに吸収障害をきたす
成人になるとラクトースを加水分解するラクターゼが消失することが多い
タンパク質
アミノ酸代謝
- アミノ酸代謝にはビタミンB群(特にB6)が必須→アミノ酸とビタミンB6は一緒に摂取する
- サプリメントでのアミノ酸補給だけでは、アミノ酸代謝に必要な栄養素が枯渇しアミノ酸が代謝できない
脂質
脂質とは
- 脂質(lipids)は、水に不溶で、有機溶媒に溶解する化合物である(タンパク質も糖質も水に溶解する)
- 常温で液体のものを油oil、常温で固体のものを脂肪fatという
- 栄養学的に重要な脂質は、脂肪酸(fatty acid)、中性脂肪(neutral fat)、リン脂質(phospholipid)、糖脂質(glycolipid)及びステロール類(sterols)である
- 脂肪酸には炭素間の二重結合がない飽和脂肪酸、1個存在する一価不飽和脂肪酸、2個以上存在する多価不飽和脂肪酸がある
脂肪酸
- 炭化水素鎖にカルボキシ基(-COOH)が付いた構造、C+H+Oの元素からなる化合物
- 不飽和脂肪酸:炭素2重結合を1つ以上有するもの(2個以上含むものは多価不飽和脂肪酸)
- 化学式CnH2n+1-二重結合数×2COOH
- 不飽和脂肪酸には2重結合の曲がり方によりシス・トランス異性体がある
- 天然の不飽和脂肪酸では二重結合のほとんどがシス型である
- トランス型の脂肪酸は、油を高温で加熱する調理過程など人工的な反応によって生成される
- トランス脂肪酸については、LDLコレステロールを増加させたり、虚血性心疾患のリスクを高める
- 同じ炭素数でも2重結合の位置が異なるものはαやγなどを接頭語につけて区別する(例:α-リノレン酸)
- 飽和脂肪酸:炭素鎖に2重結合が1つもないもの、化学式はCnH2n+1COOH
- 短鎖脂肪酸:炭素数6個以下
中鎖脂肪酸(MCT):炭素数8~12個
長鎖脂肪酸:炭素数14個以上 - 短・中鎖脂肪酸は乳化の必要がなく、長鎖脂肪酸よりも消化されやすい
- 必須脂肪酸:ヒトが体内で合成することができない脂肪酸、リノール酸、α-リノレン酸、アラキドン酸
※アラキドン酸はリノール酸から体内で作ることもできるため、必須脂肪酸に含めないこともある
必須脂肪酸はいずれも長鎖脂肪酸で、かつ、二重結合が2つ以上ある多価不飽和脂肪酸
必須脂肪酸は二重結合の位置の違いから、ω6系脂肪酸とω3系脂肪酸に分類される
ω6系脂肪酸:リノール酸、アラキドン酸
ω3系脂肪酸:α-リノレン酸、IPA(EPA)、DHA
IPA(EPA)とDHAは、脳の発達や心血管機能の維持に重要とされる脂肪酸で、二重結合の数が多い(IPA(EPA)は5個、DHAは6個)

- 脂肪酸の融点は、炭素数、二重結合数、水酸基、シス・トランス異性体などに影響され不飽和脂肪酸は飽和脂肪酸よりも融点がかなり低い(飽和脂肪酸は、折れ曲がりのない直線状の構造をしているため、分子がぎっしりと詰まった密集状態になるが、不飽和脂肪酸は分子が折れ曲がっているので空間が生じやすく融点が低くなる)
- 炭素数が10個以上の飽和脂肪酸は常温で固体となる

飽和脂肪酸は血清のコレステロール値を高くし、将来的に粥状動脈硬化になりやすくなることから、摂取を控えるような指導がなされることがあった。一方で、最近の結果から、飽和脂肪酸は無害であり、制限する必要はないという説もある。日本人におけるこうした議論のひとつの決着として、「飽和脂肪酸摂取は、多すぎても、少なすぎても良くない」という結論が得られた。この結果は、日本人で約40年前に発見された「血清コレステロール値は、高すぎても低すぎても良くない」という知見とよく一致する。
本研究と過去の日本や欧米で実施されたいくつかの研究を総合的にみると、脳卒中並びに心筋梗塞の発症リスクが低いのは、飽和脂肪酸の摂取量が1日に20g前後の集団と考えられ、そのような集団の食事内容は、たとえば牛乳を毎日コップ1杯(200g)、肉を2日に1回(1回につき150g程度)の摂取に相当する。
トリグリセリド(中性脂肪)
- 脂肪酸とグリセリンの化合物の総称
- グリセリン(グリセロール)はアルコールに分類される

3価アルコールの一種(アルコールとは、炭化水素の水素原子をヒドロキシ基 (-OH) で置き換えた物質の総称)。グリセリンは常温で液体ですが、どろっとしている。食物中の中性脂肪は、いったん脂肪酸とグリセリンに分解され、小腸で吸収されたのち、小腸壁で中性脂肪に再合成されます。中性脂肪は、必要に応じてエネルギーに変わりますが、普段は皮膚下や筋肉などに蓄えられています。
グリセリンは、無色透明の粘性を持つ液体で、においはありませんが、甘味を持つのが特徴です。名前の由来は、ギリシャ語で「甘い」を意味するglykys(グリキス)にちなんだものです。
グリセリンは、甘味を持つことから甘味料として利用されています。また、強い吸湿力を持つため、化粧品や軟膏などの保湿成分としても配合されています。
グリセリンには、ヤシ油やパーム油などを原料とした天然グリセリンと、石油を原料とした合成グリセリンがありますが、最近では天然グリセリンが主流となっており、化粧品や軟膏などに使用されるグリセリンは、ほとんどが天然のものとなっています。
天然グリセリンは、ヤシ油やパーム油を加水分解して得られた水溶液を、精製・濃縮し、粗製グリセリンをつくり、そこからさらに蒸留・精製することで製品化され、化粧品などに配合されています。
1846年、イタリアのAscanio Sobrero(アスカニオ・ソブレロ)が、グリセリンと硝酸および硫酸の混合物を反応させて、ニトログリセリンを発明しました。グリセリンとしては無害ですが、ニトログリセリンは驚異的な爆発力を持つ危険物でした。その後、1867年にスウェーデンの化学者Alfred Bernhard Nobel(アルフレッド・ベルンハルド・ノーベル)が、ニトログリセリンを珪藻土に染み込ませることで固形化し、安定させ、扱いの容易なダイナマイトをつくり出したのです。
グリセリンの薬理作用
・浸透圧利尿(グリセロール)
・浣腸液
・軟膏(保湿、軟化)
微量元素・ビタミンなど
- 微量元素の生体内の含有量は0.02%(O,C,N,Hなど主要元素で97%、Na,K,Clなど準主要元素で2-3%)
亜鉛

- 令和元年国民健康・栄養調査における食品群別摂取量は8.4㎎で半数以上が不足気味
- 診断基準:
1)下記の症状と検査結果のうち1項目以上を満たしている
①症状(皮膚炎、口内炎、味覚障害等)があらわれている
②血液検査の血清アルカリホスファターゼ*値が低い
注:アルカリホスファターゼは亜鉛を必要とする酵素であるため、亜鉛不足ではこの値が低くなる。肝疾患、骨粗しょう症、慢性腎不全、糖尿病、うっ血性心不全などではALP低値を示さないことがある。
2)上記の症状の原因となるほかの病気が見あたらない
3)血清亜鉛値が60µg/dL未満
4)亜鉛を補充することにより症状が良くなる
⇒1~4すべてを満たす状態をいいます。 - 欠乏症:
味覚異常,皮膚炎,脱毛,貧血,口内炎,男性性機能異常,易感染性,骨粗しょう症, うつ病などが発症する
「やる気ホルモン」と呼ばれる脳内ドーパミンの合成が減るためうつの原因にもなる
原因不明の慢性疼痛の要因として亜鉛不足による神経障害性疼痛がある - 亜鉛は体内に広く分布していて、骨、歯、毛髪、皮膚、肝臓、筋肉、白血球、精巣に存在しRNAやDNAの形成にかかわる酵素を含め、100以上の酵素の構成成分である
- 亜鉛の摂取目標:
1日の摂取の推奨量は18~74歳の男性で11㎎、75歳以上の男性で10㎎、18歳以上の女性で8㎎ - 治療:食事療法、サプリ、医薬品
- 食事:
コーヒー、オレンジジュース、カルシウム、未精製の小麦や種子等の穀類・豆類に多く含まれる「フィチン酸」は亜鉛吸収を阻害する
Cu,Fe,Ca過剰摂取で亜鉛が欠乏する、逆もありうる
食物繊維過剰摂取でも亜鉛欠乏する
- 食事:


鉄ferrum
- 鉄は体内に吸収されにくい栄養素なので、食べた分が全部吸収されるわけではない
- 食品に含まれる鉄には「ヘム鉄」(動物性食品に多く含まれる)と「非ヘム鉄」(植物性食品に多く含まれる)がありますが、ヘム鉄の吸収率は10~20%、非ヘム鉄の吸収率は2~5%
- 貧血を予防するためには、ヘモグロビンの材料になるたんぱく質や、鉄(非ヘム鉄)の吸収を高めるビタミンCの摂取も大切
- 赤身の肉や魚に多く含まれる

リンphosphorus
- 正常の成人の血中のリン濃度:2.5∼4.5㎎/㎗
- 無機リンとして体内に約850g、そのうち85%が骨、14%が軟部組織、1%が細胞構成成分(DNAや細胞膜、ATPなど)や細胞外液に存在する
- リンの体内プールは腸管吸収と腎臓からの排泄によって調整される
- リン代謝はPTHと1,25-ジヒドロキシビタミンD(活性型VD)によって調整される
- 体内のリンは有機リン70%、無機リン30%
- 小腸でのリン吸収率は60~70%(多く手も少なくても一定)、活性型VDで腸管でのリン吸収促進
- 腎で濾過されたリンのうち、80%は再吸収される、
- 腎障害→活性化VDの合成障害→小腸からのCa吸収低下→PTH分泌亢進→骨吸収亢進→P濃度上昇
さらに腎障害→腎からのP排泄減少→P濃度上昇と、腸と副甲状腺のダブルで影響してくる - 一般的な透析条件でのリン除去量は平均800mg程度と透析効率はよくない(1週間のリン摂取量は約5g程度)→高P血症になるのはある程度仕方ないが食事制限が非常に重要→高P血症になると血中Caと結合して低Ca血症と異所性石灰化(血管内膜、皮膚の石灰化により異常なかゆみもきたす)→PTH分泌亢進→→→と骨吸収へ傾く
- 腎不全ではリンの腸管からの吸収を抑える薬が有用
透析患者ではセベラマー(レナジェル)、炭酸ランタン(ホスレノール→治療効果高い)など、リン吸着薬を食事と一緒に服用する
保存期腎症でも高P血症があれば、Ca非含有リン吸着薬(→高Ca血症を招きやすいため)を投与する
- 腎不全ではリンの腸管からの吸収を抑える薬が有用
- リンの摂取量の目安
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日のリンの目安量は18歳以上の男性で1000mg、女性で800mg。また耐容上限量は、18歳以上の男女ともに3000mg。 - リン制限食は1日摂取量を800㎎以下に抑えることを目標とするが、リンはほとんどの加工食品(加工肉やインスタント食品、コンビニフード、牛乳、乳製品、高たんぱく食など)に含まれており実際にはなかなか困難


ミネラル(=無機質)とは、体を構成する「酸素、炭素、水素、窒素」の主要4元素以外のものの総称で五大栄養素(3代栄養素+ビタミン+ミネラル)のひとつ。ビタミンは、生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、その生物の体内で十分な量を合成できない炭水化物・タンパク質・脂質以外の有機化合物の総称。
人体にとって不可欠なミネラルは16種類とされている
ナトリウム
マグネシウム
リン
硫黄
塩素
カリウム
カルシウム
クロム
マンガン
鉄
コバルト
銅
亜鉛
セレン
モリブデン
ヨウ素
ビタミン D
- 免疫力に影響する:COVID-19との関連が指摘されている(低ビタミンDの人ほど感染率↑、重症化↑)
- 骨折や骨量以外にもサルコペニアにも影響する
- ビタミンDを多く含む食品
きのこ類、魚介類、卵類、乳類
ビタミンA
- DとAは合わせて使用する
ビタミンA…コラーゲンの生成や、肌や粘膜を丈夫にさせ乾燥・老化を防ぐ。しわを防いで潤いある肌に。
ビタミンC…コラーゲンの生成、メラニン生成を抑制・分解。皮脂分泌も抑え、毛穴の目立たない肌に。
ビタミンE…肌の酸化を戻す。血行促進、バリア機能で外からの刺激から肌を守る。
ビタミンK
- 骨代謝に関与
ビタミンB1(チアミン)
- 炭水化物の代謝に関わる大切な栄養素
- 欠乏症:
脚気→末梢神経障害や心不全を引き起こす、故郷に帰ると治ることから江戸わずらいと呼ばれた
ウェルニッケ脳症→意識障害、外眼筋麻痺、小脳失調を3徴とするビタミンB1欠乏による急性脳症
ビタミンB6
- アミノ酸代謝に必須(アミノ基転移酵素のAST/ALTの補酵素)
- ビタミンB6はさまざまな神経伝達物質の合成に必須
ドーパミン、ノルアドレナリン、グルタミン酸、セロトニン、GABA
ビタミンC(アスコルビン酸)
- 骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必須の化合物
- 壊血病→ビタミンCが不足すると、コラーゲンが合成されないために、血管がもろくなり出血を起こす
- 成人のビタミンCの必要摂取量は1日に100mg程度
カルニチン
カルニチン欠乏では脂肪酸代謝が滞り、エネルギー需要の大きな臓器の筋肉や心筋に障害をきたす


- カルニチンはアミノ酸の一種で、必須アミノ酸であるリジンとメチオニンを出発材料として、肝臓で生合成される
- カルニチンはたんぱく質の形をとらず、遊離アミノ酸のかたちで血液中や細胞内に存在する
- カルニチンは成人の身体におおよそ20g存在しており、1日あたり約10~20mgが肝臓や腎臓などの体内で生成される
- L-カルニチン:
- ほぼすべてのアミノ酸にはL型とD型が存在し、L型とは人の身体に存在し活用されるもの
体外から補充して活用するアミノ酸のほとんどがL型で、D型は体内で利用できないものであったり、L型の働きや吸収を阻害してしまうものがある - L-カルニチンは体内の脂質の代謝に欠かせない物質でL-カルニチンは、筋肉や心臓を動かす脂肪酸を各所に運び燃焼させて、エネルギーを産み出す働きを有する
- ほぼすべてのアミノ酸にはL型とD型が存在し、L型とは人の身体に存在し活用されるもの
- カルニチン欠乏症は,筋壊死,ミオグロビン尿,脂質蓄積性ミオパチー,低血糖,脂肪肝,ならびに筋肉痛,疲労,錯乱,および心筋症を伴う高アンモニア血症を引き起こすことがある。
- 補充方法:L-カルニチン25mg/kgの6時間毎の経口投与によって治療できる

コエンザイムQ10(CoQ10)→抗酸化物質
- CoQ10は、かつてビタミンQといわれたビタミン様化合物(コエンザイム=補酵素)、ユビキノンともいう
- CoQ10は主に体内で合成される脂溶性の化合物で、食事からも摂取される
- 生体内で合成できるが、その細胞内濃度は加齢に伴い減少する
- CoQ10はミトコンドリアでのATP合成に必要で、細胞膜やリポタンパク質で抗酸化物質として機能する
- 日本では厚生労働省が2001年にCoQ10を食品として許可し、サプリメントとして摂ることができるようになった
- CoQ10は、からだの中でエネルギー作りに関わったり、サビ取りをしてくれている大切な栄養素
- ヒトのコエンザイムはすべてCoQ10
- CoQ10は光に弱く、光に当たるとだんだん分解される
- CoQ10はまた、アルカリ性物質と一緒にいることでも分解が進む
- CoQ10は脂溶性で胆汁酸に包まれて小腸から吸収される
- CoQ10は、野菜(ほうれん草、ブロッコリーなど)、大豆、ピーナッツ、背の青い魚(イワシ、サバなど)、鶏肉、牛豚のレバーなどの食品に含まれる
ユビ キノンとは身体の全ての組織に存在する意味でラテン語の「ユビキタス(いたるところに存在する)」に由来し、ヒトの体内でも合成されている。コエンザイムQ10には、酸化型の「ユビキノン」、還元型の「ユビキノール」の2種類の形がある。ユビキノンは生体内で合成できるため、ビタミンという定義に当てはまらない。
CoQ10摂取により老化や心血管イベント(動脈硬化)の抑制がある?真偽を調べる必要あり
食物繊維
食物繊維とは
- 第6の栄養素ともいわれる
- 定義:「ヒトの消化酵素で分解されない食物中の総体」
- 水に溶ける水溶性食物繊維と、溶けない不溶性食物繊維とに大別される
- 食物繊維の多くは、単糖がたくさん結合した多糖類の仲間だが、消化されないためエネルギー源にはならない
- 水溶性食物繊維:果物や野菜に含まれるペクチン、コンブやワカメなどのぬるぬるの成分のアルギン酸など
- 不溶性食物繊維:植物の細胞壁を構成しているセルロースやヘミセルロース、リグニンなど、カニやエビの殻に含まれるキチンも不溶性食物繊維に分類される
- 生活習慣病の発症予防の観点から考えると、成人では、食物繊維を一日24g以上、できれば1,000㎉あたり14g以上摂取するのが理想(平均摂取量は男性15.3g、女性14.7gで全体的に大幅に不足)
- 日本人の食事摂取基準(2020年版)では、目標量として男性18~64歳は一日に21g以上、65歳以上は20g以上、女性18~64歳は一日に18g以上、65歳以上は17g以上と設定されている
- 腸活の先生はサプリで補充している(あさに5g)
水溶性食物繊維
- 水に溶けやすく、水に溶けるとゼリー状になる
- 小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果がある
- コレステロールを吸着し体外に排出することで血中のコレステロール値も低下させる
- ナトリウムを排出する効果もあるので、高血圧を予防する効果もある
- 善玉菌のえさになる
- 食物繊維は低カロリーで肥満の予防にもなる→糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化など、さまざまな生活習慣病の予防に効果がある
不溶性食物繊維
- 水に溶けにくい不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やす
- また、有害物質を吸着させて、便と一緒に体の外に排出するため、腸をきれいにして大腸がんのリスクを減らす
- また、どちらの食物繊維も大腸内の細菌により発酵・分解され、ビフィズス菌などの善玉腸内細菌の餌になるため、善玉菌が増え、腸内環境が改善される
食物繊維を効率よく摂取するためには
- 水溶性:不溶性を1:2の比率で摂取することが理想
- 納豆は水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれている食品、1パック50gに食物繊維3g
- 野菜の王様はごぼう1本の半分(90g)で5g、ブロッコリー半分で2.5g、にんじん1本で3.6g、れんこん1本4g、かぼちゃ100gで2.8g、中玉トマト1個150gで1.5g、ピーマン1個40gで0.9g、モロヘイヤ100gで5.9g、キャベツ100gで1.8g、セロリ100gで1.5g、ほうれんそう100gで2.8g、きゅうり100gで1.1g
- 豆類:えだまめ1さやで0.2g、豆類は全般的に不溶性食物繊維が豊富
- キノコ類:不溶性食物繊維が豊富、きくらげは100g中57g
- 果物:バナナ1本に1.7g、アボガド1個で12.9g、リンゴ1個で4.2g、キウイ1個100gに2.5g(グリーン>>ゴールド)
- 穀類:押し麦、もち麦が豊富、玄米にも含まれる、白米100gで0.3g、玄米で1.4g
- もち麦は水溶性食物繊維が豊富で優れた健康食品

スーパー大麦 バーリーマックス®とは、オーストラリア連邦科学産業研究機構が開発した大麦。通常の大麦に比べ2倍の総食物繊維量と 4倍のレジスタントスターチを含み「食物繊維の王様」と呼ばれます。食物繊維が腸の奥まで届きます。

肝不全・肝硬変
急性肝不全・劇症肝炎
→安静時エネルギー消費量の増加,グルコースおよび遊離脂肪酸利用率の低下,BCAA/AAA 比の低下が特徴
理想的な栄養素はBCAA(モリヘパミン、アミノレバン製剤)だが、肝性脳症への有効性は明らかだが予後改善までのエビデンスはない(日本静脈経腸栄養学会)
慢性肝不全・肝硬変
→貯蔵グリコーゲン減少に伴う飢餓状態,アミノ酸代謝異常による肝性脳症が特徴
- https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/50/6/50_327/_pdf
- 肝不全では,肝臓でしか代謝されない芳香族アミノ酸(aromatic amino acid:AAA)の血中濃度 が相対的に上昇し,一方,筋肉や脂肪組織などで 代謝される分岐鎖アミノ酸(branched-chain amino acid:BCAA)は,エネルギー産生や血中アン モニア代謝の基質として用いられるため相対的に減少する→Fisher比の減少
- 栄養状態の悪化を防ぐため,肝性脳症の急性期以外に蛋白質制限を行わない
- 肝硬変例には 1.2 g/kg/日を目安に十分量の蛋白質を投与する→経口分岐鎖アミノ酸製剤の積極的な投与が,生存率やQOL向上につながる
- アミノ酸の大部分が肝臓で代謝されるのに対し、 BCAA は主に筋肉で代謝され、エネルギー源になるため、 肝機能障害時などにも利用可能
- BCAA の中でも、特にロイシンが筋蛋白合成を促進し、蛋白分解を抑制するBCAA はバリン、ロイシン、イソロイシンなど側鎖が枝分かれしているアミノ酸である。BCAA は生体の必須アミノ酸の約 40%を占め、アミノ酸の中でも栄養学的効果が注目されている
- 肝不全時の脂質代謝:
- 急性肝不全における脂質代謝の特徴は,血中遊離脂肪酸とケトン体の著しい低下であり,肝でのケトン体産生能も低下する
- さらに肝における脂肪合成能が低下し,リポ蛋白の合成・分泌が障害されるため,血液中のリン脂質や総コレステロール特にエステル型コレステロール濃度が低下する
- 肝不全では,利用されるエネルギー基質も 大きく変化し,糖質よりも内因性脂質の利用率が増大することも知られている
- 肝硬変例では脂質の摂食不足,胆汁酸合成の低下や多価不飽和脂肪酸の欠乏なども観察されている
- 日本人における脂肪乳剤の投与速度の上限は 0.1 g/kg/hr とされ,これを上回ると,人工脂肪粒子が血中に停滞し,異物として網内系(クッパー細胞)に貪食され,免疫能が低下する可能性が示唆されている
- 大豆油脂肪乳剤の脂肪酸は LCTが大部分で,ω-6 系脂肪酸が多く含まれているため,炎症性のロイコトルエンやプロスタグランディンを産生し,免疫能の低下や全身の炎症反応の悪化を引き起こす可能性が指摘されている
網内系とは“全身に散在し貪食能と共通の細胞形態を示す間葉系細胞の総称”であり、リンパ節・脾・消化管粘膜固有層の支持細胞,いわゆる組織球,および肝クッパー細胞・骨髄の洞内皮等が含まれる
経腸栄養製剤
製剤の種類と浸透圧

下痢について

- 血漿浸透圧に近い浸透圧をもつ経腸栄養製剤が多い
- 栄養製剤の浸透圧は下痢に寄与するが、投与速度の影響の方が大きい→希釈するよりも速度を落とすべき!!!
- 浸透圧が比較的高い(浸透圧>400mOsm/L)栄養製剤を使用するときは下痢に注意(浸透圧性下痢)
- 胃内投与であれば200ml/時まで、小腸内投与であれば100ml/時までが投与速度の上限
- 成分栄養剤(=エレンタール/エレンタールP)は吸収がしやすいものの浸透圧は高いため注意が必要

- 共通点
-
→脂質の含有がいずれも少ないこと、食物繊維が含まれていないこと
長期投与には不向き - 相違点
-
→脂質含有量が若干異なる
消化・吸収・代謝
糖代謝
糖の取り込み:GLUTとインスリン


→糖尿病のコントロールに運動が効果的であるのは、運動を行うことで骨格筋に存在するGLUT4の数が増えることが証明されており、血糖値を下げる効果が高まるから
- グルコース輸送体には、GLUTとSGLT(→DM治療薬の作用部位)がある
- インスリンを介してグルコースを取り込むのは骨格筋にあるGLUT4のみ(GLUT1~3はインスリン非依存的)
- 脳にあるGLUT3はインスリンを介さずグルコースを取り込む
- SGLT2阻害薬(=ナトリウム/グルコース共輸送体を阻害)の作用は
- 降圧効果がある
- 心不全治療に用いる
- 網膜症も予防する
- SGLT→SGLT2が約80〜90%、SGLT1が約10〜20%のグルコースを再吸収
解糖系:細胞質で生じる酸素を要しない反応
細胞に取り込まれたグルコースは、解糖系→クエン酸回路→電子伝達系で代謝され ATP が生成される

- 細胞質にてグルコース→ピルビン酸が生成される
- 解糖系の反応には酸素が必要ないため、ピルビン酸の生成は嫌気的条件下でも反応が進む
- 好気的条件下の場合
- 解糖系で生成されたピルビン酸はミトコンドリアのTCAサイクルへ
- 嫌気的条件下の場合
- 解糖系で生成されたピルビン酸はさらに乳酸に代謝される
- 好気的条件下の場合

TCA回路:ミトコンドリアで生じる酸素を要する反応
解糖系からのピルビン酸などの材料(その他に脂肪酸のβ酸化やアミノ酸の代謝産物も利用可能)を完全に酸化してCO2にする反応
TCAサイクルの反応式は
CH3CO-CoA + 3 NAD+ + FAD + GDP + Pi + 3 H2O → 3 NADH2+ + FADH2 + CoA-SH + GTP + 3 CO2
- TCAサイクルはミトコンドリアのマトリックスで生じる
- この反応には、チアミンピロリン酸(ビタミン B1 の活性型)が補酵素として働く


カルボニル基(>C=O)と2個の炭化水素基(R-)が結合した化合物の総称で、一般式R-C=O-R’で表記される。
脂肪酸やアミノ酸の異化により産生される。
体内に存在するケトン体はアセト酢酸、3-ヒドロキシ酪酸、アセトンなど。
飢餓状態では、筋肉中のタンパク質が分解され生じた「アミノ酸」は、さらに分解を受けることで糖新生やケトン体生成・脂肪酸生成に用いられる。
20種類すべてのアミノ酸が「糖原性アミノ酸」や「ケト原性アミノ酸」に分類され、中には「糖原性アミノ酸」かつ「ケト原性アミノ酸」であるものもある。
糖原性アミノ酸→20種類中18種類あり、ほとんどのアミノ酸が糖原性アミノ酸

天然には約500種類ほどのアミノ酸が見つかっているが、宇宙由来のものとしても1969年に見つかったマーチソン隕石からグリシン、アラニン、グルタミン酸、β-アラニンが確認されている。 全アミノ酸のうち22種がタンパク質の構成要素であり、真核生物では21種から、ヒトでは20種から構成される。
電子伝達系:ミトコンドリアのマトリックスで生じる
膵臓
外分泌機能
膵液
- 3大栄養素をすべて分解する(糖質を分解するアミラーゼ、たんぱく質を分解するトリプシン、脂肪を分解するリパーゼなどの消化酵素を含む)
- 膵液はPH7〜8の弱アルカリ性であり、胃液の酸を中和する役割も持つ
胆嚢
胆汁
- 成分:胆汁色素+胆汁酸+コレステロール+水(97.5%が水分、固形成分で最多は胆汁酸)
- 胆汁酸
- ヒトの胆汁酸には、一次胆汁酸(肝臓で合成される胆汁酸)のコール酸(80%)やケノデオキシコール酸(数%)と、二次胆汁酸(小腸の腸内細菌により一次胆汁酸から生成される)のデオキシコール酸(約15%)やリトコール酸(極微量)とがある
- 胆汁酸は肝臓で原料のコレステロールから1日当たり200~500mg生成され、腸で吸収されず糞便中に1日当たり喪失する胆汁酸の量と等しい(コレステロールを体外に排出する主要な経路)
- 胆汁酸は、1日当たり20~30gが胆汁中へ排泄され、小腸内で脂肪酸の吸収に関与した後、小腸下部で、95%以上が再吸収される(腸肝循環)
- 体内の胆汁酸のプール量は約3~5gで、この少量の胆汁酸が毎日6~10回、腸と肝臓の間で腸肝循環している
- 胆汁分泌促進、胆石溶解、脂質消化吸収改善、整腸、細菌増殖抑制などの生理活性をもつ
- 胆汁酸は、水の表面張力を低下させ、脂肪の乳化を促進させ、脂肪がリパーゼの作用を受けさせ易くする作用がある
- 食物中の脂質(中性脂肪)は、十二指腸で、胆汁中の抱合胆汁酸(強い界面活性作用がある)により、乳化(emulsify)され、水中油滴型のエマルジョン(乳濁液)を形成し、膵液中のリパーゼによる分解を受け易くなる
- 膵リパーゼにより脂質(中性脂肪)が加水分解されて生成される遊離脂肪酸とモノアシルグリセロールは、胆汁酸ミセル(micelle)の形になり、小腸の粘膜上皮細胞に取り込まれ胆汁酸が遊離する
- 胆汁酸は、脂肪酸、コレステロール(コレステリン)、カロチノイドなどと結合し、吸収を促進させる作用がある
- 血清総胆汁酸(TBA)は、健康人では、早朝空腹時には、1~8μmol/L以下と、微量しか存在しない。
- Bile pigment(胆汁色素)
- 生物学的な活性を有する色素で,ポルフィリン化合物の代謝産物、主成分はビリルビンやビリベルジンで脾臓,網内系で破壊された赤血球由来のヘモグロビンに含まれるヘムにより体内で恒常的に産生されている
- 酸化ストレスから細胞を保護する働きを有する
- 遊離ヘムは強い酸化作用をもち,DNAや脂質を損傷させるので速やかに除去される必要がありヘムオキシゲナーゼによりビリベルジン・ビリルビンが生成される
- ビリルビンは自らビリベルジンに酸化されることで,多価不飽和脂肪酸の酸化(連鎖的脂質過酸化反応)を抑制し,抗酸化作用を示す
- ビリベルジンは再び還元酵素によりビリルビンになる
- ビリルビン(黄色)は、酸化されると、ビリベルジン(緑色)に変化する
- 高等動物の細胞成分として広く存在する代表的なステロイド化合物の一種で、不溶性のため脂質に分類される
- 血中のコレステロールの約60%は主に肝臓や腸管で合成される内因性コレステロールで残りの約40%は食べ物から吸収された外因性コレステロールである
- コレステロールは、糖質や脂肪酸から生じたアセチルCoAという物質から主に肝臓と小腸で、1日に体重1㎏あたり12~13㎎(体重50㎏の人で600~650㎎/日)生産される
- 食事からのコレステロールの摂取量が多い場合には、体内での合成量は少なくなるように調節され、反対に食事からのコレステロールの摂取量が少ない場合には、体内での合成量が多くなるように調節されているため、コレステロールの供給は常に一定に保たれるように調節されており、食事によるコレステロールの摂取量が血中コレステロール値に影響するという根拠は十分でない
- 不溶性であるコレステロールは、血液中ではたんぱく質と結合したリポタンパク質の状態で存在し、高密度リポタンパク(high density lipoprotein、HDL)コレステロールと低密度リポタンパク(low density lipoprotein、LDL)コレステロールに大別される
- HDLコレステロールは善玉コレステロールとも呼ばれ、血管の壁に溜まっているコレステロールを肝臓に運ぶ働きがある
- LDLコレステロールは、肝臓に蓄積されたコレステロールを体のあちこちに運んでいるため悪玉コレステロールと言われる
- コレステロールは、細胞膜の主要な構成成分であり、脳や肝臓、神経組織などに多く含まれています。また、性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどのステロイドホルモン、胆汁酸、ビタミンDの原料となり、生命維持に欠かせない重要な物質
ネタ
- ハリスベネジクトは本当に必要なのか?どうやって計算した?
糖質
- 単糖類:ブドウ糖とフルクトース(果糖)、ガラクトース
- 二糖類:マルトース(ブドウ糖×2)、スクロース(ショ糖=ブドウ糖+フルクトース)、ラクトース(乳糖=ブドウ糖+ガラクトース)
ホルモン・その他
骨代謝
骨吸収/形成に関わるホルモン
- エストロゲン
骨吸収を緩やかにし、骨からCaが溶け出すのを抑える→閉経後は骨吸収が亢進して骨吸収>>骨形成となる
50歳ころから急激に減少する→健康増進法で骨粗鬆症健診がある - PTH
84個のアミノ酸からなるペプチドホルモン。血清Pが高くなると、PTHが分泌されて尿細管におけるPの再吸収を低下させ、尿中へのP排泄を増加させる反応が生じる。また、低Ca血症が持続するとPTHの分泌が盛んになり、骨を溶かしてCaを一定の値に保とうとするが、そのために骨はもろくなる。PTH分泌の亢進により骨が溶けると血清P値も上昇し、PTHを増やすという悪循環に陥る。
従来のintact PTH測定系では抗体のアミノ酸認識部位がN末端側の1-34領域と広範囲であったのに対し、Whole PTH測定系ではN末端の端を特異的に認識する抗体を用いているため、真に生理活性のある1-84PTHのみを測定することが可能
(whole PTH)×1.7 = i-PTH

- カルシトニン(CT)
甲状腺から分泌される32個のアミノ酸からなるペプチドホルモンで,骨と腎に作用し,破骨細胞の骨吸収を抑制し,骨Caの含有量を保持し血中Ca低下作用を有する - 活性型ビタミンⅮ
生体内の標的臓器にあるビタミンD受容体を介し作用して,生体内の標的臓器(小腸,副甲状腺,腎臓,骨)で作用する。活性型ビタミンD3製剤は,小腸ではカルシウム,リンの吸収を促し,副甲状腺に作用して副甲状腺ホルモンの合成・分泌を抑制する
- 25歳時点の身長と比較して、どの程度縮んでいるかを調べます。4cm以上低くなっている場合は、それほど低くなっていない人と比べ、骨折リスクが2倍以上高い

