136万2482人、これはなんの数字でしょう?
これは日本で令和元年の1年間に亡くなった人の人数です。
死因のトップは悪性新生物、2位は心疾患、3位は老衰、4位が脳血管疾患となっています。
6位は、不慮の事故(交通事故、窒息、転倒転落、溺死、火災、中毒など)で年間4万1213人(1日平均で112人)もの人が亡くなっています。
10位の自殺も2万人を超えています。
なにを言いたいのかと申しますと、不幸にも新型コロナウイルスで亡くなった方は日本国内で432人(5月1日現在)いらっしゃるという悲しい事実はあるものの、日本は死者数432人でなんとか踏みとどまっており、世界最高レベルの低死亡者数を維持しているのもまた事実なのです。
世界の大都市が続々とロックダウン(都市封鎖)を選択していった状況下で、日本政府は世界的にも珍しい「ロックダウンを選択せず国民への自粛要請」という戦略で立ち向かいました。
私を含め、そんな弱腰の政策しか打ち出さない政府を「人命より経済優先の日本政府」と批判する立場の人も目立ちましたが、事態の悪化を受けてようやく発令された緊急事態宣言により政府、各省庁、自治体、全国民、すべての企業、医療機関がワンチームとなって新型コロナウイルスに立ち向かった努力が徐々に数字として現れつつあります。
まだ手放しでは喜べませんが、日本国内の新規感染者は減少傾向をたどっています。
ここでもう一度、日本の死亡統計を見直してみましょう。
いま、我々は新型コロナウイルスの情報にばかり注目してしまいますが、病気や死因は新型コロナウイルスだけではないということを忘れてはいないでしょうか?
不慮の事故で亡くなる方が毎日100人以上いるということは、わたしやあなたが新型コロナウイルスで死ぬより事故で死ぬ方がよほど確率が高いということです。
自殺も年間2万人を超えているという事実があるのです。
もちろん、感染対策をしないでよいと言っているわけではありませんが、ただそればかりに注目するとそのほかの大事な事を忘れてしまいかねないということを改めて感じました。
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