IVRの基本 ~T師匠の教え~
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- 準備
採血で腎機能、Hb、血小板、凝固能を確認
輸血の準備(カテ操作始めると血圧管理やオーダー困難)
物品集め、セレスキューを2㎜角にカッティング(ポンピングは塞栓直前)
4Frカテは5Frカテに比べて操作が難しいが抜去時止血が用意
両側鼠径部を剃毛し消毒する
前投薬ソセアタDIVする(ショックでなければ)、息止めが難しくなることあり
フォーリー挿入
ガーゼで陰毛保護してから陰部の前貼りを貼る
インジェクターの準備
- 穿刺
できるだけ低い位置で、透視をみて穿刺位置を確認してから内筒を抜いて逆血を確認していく。通常骨頭の直上で穿刺する。
ロングシースにはカーブをつけておく(シース3方コックが外側にむくように)。鉄の芯は不要のため抜いておく。
ワイヤーを入れるときは透視を見ながら、先端を横隔膜レベルまで透視で確認しながらワイヤーを入れる。
シース入れるときもワイヤー先端位置が移動しないことを透視で確認する。
場を血液で汚染しない。
手袋やカテを造影剤でベタベタにしない。
- 撮像の基本
撮像前のトリミングが重要(基本は深吸気)
DSAは①息止め②フットスイッチオン③骨消えたら造影開始の手順
手押しの感触で造影剤の量は決める(通常は5秒間、さいごの確認だけ3秒)
造影剤を溢れさせないように留意する(溢れると真のfeederがわからなくなる)
フローの速い瘤の場合、シネをスロー再生する(高速撮像しているのか?)方法もある
3D-CTで分枝の重なりの少ない観察しやすい角度を見つけておき透視をTilting(RAOやLAO、CRA)するとよい
- カテ操作の基本
左手でトルクなどは操作する。右手でトルク操作するのではない
カテ操作は左右の協調運動
末梢血管の屈曲・蛇行が強い時はマイクロワイヤーを抜きながらすり替えるようにマイクロカテを進めるが繊細な操作は一人でやらないとできない。親カテのキックバックにも注意する。カテの形が変形したらそれ以上押さずに引いて形を元に戻す。
ワイヤー抜いた後は必ず生食フラッシュ→造影剤で親カテ内を満たす
血管内でカテーテルにトルクを無理にかけてはならない
ワイヤー抜くときは形が変わるので透視で確認しながら行う
ワイヤーは丸めながら抜去する
カテは丸めずそのまま抜去する
ロングシースが深すぎると親カテの形成が不良(とくにコブラ)となる場合があるので、そのときはシースを浅くする
- シェファード
アーチで形成するのが基本だが急ぐときは腎動脈での形成も可能
アーチからの引きおろしの際は左側壁が枝が少ない(右は気管支A、背側は肋間A)
シースから親カテを出すときはワイヤー先行
シェファードはかかりが弱いので深部にマイクロ進めるには不向き→コブラの方が大動脈内を背で押すのでキックバックに強く安定したマイクロ操作が可能
HCCruptureなどの内臓血管塞栓にはコブラが有効
粥状硬化で引きおろし難しい時はちょっとだけ上げるにとどめる。
- コブラ
コブラをPHAに入れるときワイヤーをGDAに入れてコブラをPHAに入れる方法がある
- セレスキュー
セレスキュー触った手でカテやワイヤーを触らないようにする
2㎜角に切って集めて5~10mLシリンジに入れて造影剤を吸う
ポンピングはマイクロから投与時20回(親カテから投与するとき5回)
塞栓時には2.5mLロック式シリンジを2本もらう(1本は生食フラッシュ用)
- 血管の拾い方→CTで分岐レベルと走行を確認しておく
LGA:SHA浅くしてくるだけでポコッとはまることが多い。
ラジフォーカスで入れる
マイクロ使って入れる
IPA:SHAでCeAの直上をさぐる、ちょっとしかかからないので感触に注意する
RtRA:分岐の高さを確認してSHAでさぐる
対側IIA:コブラ押し入れで直接かける、チョロ造影→ラジフォーカスで奥まで進める
- コイルの種類
トルネード:最初は逆巻 (LEF)、血管径の1.5倍を目安にする
マイクロ用と親カテ用が2タイプある
0.018inch タイプと 0.035inch タイプのコイルそれぞれに、数多くの サイズを取り揃えています
コイルの長さは 0.018inch タイプでは 2 ~ 14.2cm、0.035inch タイ プでは 2.6 ~ 12.5cm があります
- 電離式コイル
EDコイル、もしくはTARGETを使用