書評その24 生活困窮者のリアル 大阪に来たらええやん! 坂本慎治著

総評 10/10点満点

坂本氏は日本有数の貧困地区で活躍するNPO法人『生活支援機構ALL』代表理事を務める、いわゆる『人助けの専門家』です。

貧困のため住む場所を失った人が、最後に助けを求めて訪れる場所が坂本氏の『生活支援機構ALL』です。
坂本氏は、そんな弱い立場の人々に食事と住居を提供する仕事をしています。
必要に応じ生活保護を申請したり、再就職できるようサポートしたり、社会の中で生きていくために必要なことをサポートすることも重要な役割と坂本氏はおっしゃっています。

自らも挫折を味わった経験があり、不動産業界のトップセールスだった自身の経験も、坂本氏の大きな武器となっているようです。

そんな大阪の熱い心の持ち主の坂本氏の信念は『自分からは逃げない』『絶対に裏切らない』『後ろ指を指されるようなことはしない』の3つだそうです。

助けを求めてきた人を『裏切らない』ということは、紛争解決のスペシャリストである瀬谷氏(称賛されるべき日本人第5回  のブログ記事をご参照ください)も掲げていた信念と一致します。

坂本氏の著書から学んだことは救う人、救われる人、という上下の関係ではなく、ヒトとヒトとの対等な関係であることを認識すること、そして常に相手を思いやる気持ち、相手にとっての最善をともに考えともに行動することが重要なのだと思いました。
そしてそれが医療の現場だろうと、貧困だろうと、国際ボランティアだろうと、紛争地だろうと、異人種だろうと、目標達成のための世界共通のエッセンスなのだと思いました。

坂本氏の今後の活躍に注目したいと思います。ありがとうございました。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

たけしのアバター たけし アラフォー外科医

40歳を過ぎ、人生に焦りを感じ始める
自分がすべきことを探求した結果、健康に関する情報発信を始める
妻の経営する弁当屋のホームページも担当

将来の夢は自分のクリニックをひらき元気な高齢者を増やすこと

コメント

コメントする