外科医としての寿命(=手術は何歳まで執刀し続けられるのか)のお話をしたいと思います。
ざっくり言って55~60歳まで、と言ってよいと思います。中には70歳になっても80歳になっても手術を執刀される元気な先生もおられます。そういった先生方は、元有名病院院長や元大学教授などに多く見られる傾向があります(それくらいのビッグネームのドクターでないとそもそもオファーがないのかもしれませんが)。
外科の手術は立ち仕事の肉体労働です。通常3‐4時間、長い時には10時間くらい下を向いたまま集中力を切らさず、水も飲まずトイレにも行かずに一定のパフォーマンスを発揮し続けるには、当然体力が必要です。日中の予定手術ならまだいいのですが、特に夜間の緊急手術は体力勝負。外科医に女医さんがほとんどいないのも納得です。
そして何より「眼」が重要なんです。「老眼」が外科医を引退に追いやる理由の一つであることは異論がないと思います。老眼鏡や拡大鏡(手術用のルーペ)などを使う先生もいますが、やはり若いころのようにはいかなくなるのでしょう。先輩外科医は徐々に手術室から遠のき、後輩外科医に手術を任せて、自分は管理職や外来、往診業務といった役割を担当していくことが多いようです。
そう考えると、外科医の寿命は24歳で医師になり、2年の初期臨床研修を終了してから外科医としての修練を重ねて、約30年で成熟し、引退を迎えると言えると思います。
メスをおいてからのセカンドライフをどうするのか、外科医にとっては重要な岐路です。
私自身もまだ結論が出せません。
外科医としての寿命
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