どんな職業もそうですが、外科医にもうれしいときもあればかなしいときもあります。
それでは、私が「外科医でよかったなー」と感じる瞬間はどんなときでしょうか。
外科医のうれしい瞬間
・生命の危機に瀕していた患者さんが元気に回復したと感じたとき
・患者さんが笑顔を見せてくれたとき
・難しい手術が無事に成功したとき
腹痛や交通事故で緊急手術を要する重症患者さんの場合、病気やけがの重症度により術後の経過も良かったり悪かったりさまざまです。
事実、全力で治療にあたっても残念ながら救命できない方もいらっしゃいます。
救命できるかできないかの境界ぎりぎりのところから、だんだん回復に向かっていく患者さんのがんばる姿を見ることができたとき、 私は「外科医でよかった」と感じます。
たとえば、不安定だった血圧が安定してきた、出なかった尿が出はじめた(尿は血圧同様とても重要なバイタルサインです)、会話ができるようになってきた、飲水や食事ができるようになってきた、座ったり歩けるようになった、など一つ一つは小さなエピソードかもしれませんが患者さんの命を預かる我々医療従事者は、そういった変化をともに喜び、糧として日々がんばっているようなものなのです。
つらい入院生活を送る患者さんが、笑顔を見せてくれたときは我々も一緒に喜びます。
難しい手術が成功した時も、安堵と同時に喜びと達成感を感じる外科医が外科医たる瞬間です。
では逆に、外科医がかなしいときとはどんなときでしょう。
外科医のかなしい瞬間
・患者さんにつらい情報を伝えなければならないとき
・患者さんの経過が芳しくないとき
・患者さんとご家族がかなしむとき
もっともかなしいのは患者さんとご家族に違いありませんが、当然のことながら我々も同様にかなしいのです。
ただ、それが伝わってしまっては余計に患者さんの不安を煽りかねないので表出しないように努めますし、我々に真に求められることは打開策であり、次善策であるわけです。
そのための対処方法を探りつつも、患者さんとご家族の苦しみに少しでも寄り添える医療を提供したいと考えています。
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